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出張におけるマイルの取り扱い:貯めたマイレージは出張者自身が使ってもいいの?
投稿日:2022.08.10 / 最終更新日:2024.05.28

出張におけるマイルの取り扱い:貯めたマイレージは出張者自身が使ってもいいの?

国内や海外を飛行機を使って出張すると、出張者はマイルを貯めることが可能です。貯めたマイル数によって、会員ランクが上がり、特別待遇を受けたり、特典を利用できたりと利用者にとっては嬉しいことばかりです。一方で、出張は会社経費を使っている以上、マイルは会社のものと考えられなくもありませんが、マイルの取扱いを曖昧にしている企業も少なくありません。本記事では、悩ましいマイルの取扱いについて解説します。

マイレージとは

マイレージとマイルの違い

マイレージとは、各航空会社が提供しているポイントプログラムのことです。マイルとも呼ばれ、一般に浸透していますが、正確にはマイルはマイレージプログラムで貯められるポイントの単位を指します。明確に使い分けずとも意味は通じるので、違いを意識する必要はないでしょう。

マイルの貯め方

マイルの貯め方には主に2通りの方法があります。

フライトへ搭乗する

飛行機へ搭乗しマイルを貯めることが出来ます。マイルは飛行距離や航空券の予約クラスによって、加算率が変わります。

参考:積算条件 | ANA国際線 | マイルを貯める | ANAマイレージクラブJALグループ航空会社 – JALマイレージバンク

マイレージ機能付きクレジットカードで決済する

マイレージと紐づいたクレジットカードで決済を行うことでマイルをためることが出来ます。決済対象は問わず、クレジット利用額に応じてマイルを貯められます。

マイルの使い方

マイルの貯め方には主に3通りの方法があります。

特典航空券へ交換する

国内もしくは海外航空券と交換することが可能です。名義人以外の予約であっても利用することが可能な場合もあります。

特典対象商品と交換する

マイレージプログラム内の対象商品と交換することが可能です。

提携企業のポイントや商品券と交換する

各社が提供するポイントへ交換したり、商品券に交換することが可能です。

マイレージは誰のもの

出張で貯めたマイルの所有権は誰に?

マイルの取扱いについての法整備はありません。そのため、マイルの利用について制限を設けたい場合は、企業が就業規則や旅費規程で定めるほかありません。以下、マイル利用の規程を整備をするにあたってのポイントを解説します。

マイルの所有権は出張者本人に帰属

マイレージプログラムの規約では、会員本人(=出張者)の利用によって貯まったマイルを会員本人が利用することが前提となっています。特典を会員以外が利用する場合は、事前に利用者登録をすることで可能とされていますが、対象者は親族に限られています。

つまり、会社経費であったとしても、出張者が貯めたマイルを会社のものとすることは出来ないということです。出張者が個人的にマイルを利用したとしても、法令および規約上は問題ありません。これは社員に貸与しているコーポレートカードで決済している場合も、カードの名義が出張者名であれば同様です。

参考:ANAマイレージクラブ会員規約JMB一般規約 – JALマイレージバンク

マイルの私的利用を防ぐ方法

会社でマイルを管理する

マイルの私的利用を防ぐためには、航空券手配の一元化と加算マイルの管理が必要です。

まず、航空券の手配については出張管理システム等を利用し、誰がいつどの飛行機を購入したかを管理しましょう。加えて、付与されたマイルを報告するように義務付けます。経費精算の時には、取得したマイルを合わせて計上するように従業員に周知しましょう。

マイル加算を禁止する

旅費規程でマイル加算はしてはならないと明記すれば、利用を制限することが可能です。

マイルの制限の可否に伴うメリットとデメリット

出張者がマイルを自由に利用してよい場合と利用を制限する場合のメリットを整理します。

マイルは出張者のものとする場合

出張者の満足度を向上させる

出張とは通常の業務と比べ、拘束時間の長さやイレギュラー対応を求められる場面の多さなど、体力の消耗やストレスがかかりやすい環境です。出張経費や日当により金銭面の負担が出張者にかかることはありませんが、疲労等からパフォーマンスの低下が起こりやすくなります。そこで、マイルを自由に使えるようにすることにより、出張へのモチベーションを保たせる効果があるでしょう。

日当について詳しくは以下をご覧ください。

社員間に不公平が生じる

フライトを多く利用する出張者ばかりが得をしているように感じ、ほかの社員が不満を持つ可能性があります。マイルの個人利用について、就業規則や旅費規程に明記した上で、出張者ひいては会社にとってプラスの結果を生むということを周知する方が良いでしょう。

マイルの利用を制限する場合

経費の削減に繋がる

出張者自身が飛行機を予約する場合、マイルを目的にして、加算率の良い高価な予約クラスの航空券や最適ではないルート、時間帯を手配する可能性があります。マイル積算が出来なくなれば、業務に最適でコストを意識した予約が行われるようになるので、パフォーマンス向上やコスト削減が見込めるようになります。

管理の手間がかかる

マイルは予約時に登録する方が多いのですが、搭乗後に本人が事後申請することでマイル積算が可能です。事後申請が可能な期間は数ヶ月と長く、出張者が事後登録していないことを企業が後追いすることは現実的ではないでしょう。

管理をするためにマイル会員ID等を会社で把握する場合は、プライベートでの搭乗やマイル利用履歴が会社に筒抜けになってしまう等、別の問題も発生します。

まとめ

ここまで出張で貯めたマイルの個人利用について解説しました。社員間の公平性やコスト削減の観点から、マイレージの利用について制限をかけたいと考えるのは当然ですが、マイレージを会社で管理するには、膨大な労力がかかります。労力がかかるということは、人件費が余計に発生し、もっと重要な業務に時間をかけられなくなっているということでもあります。企業全体でのパフォーマンス向上を軸に、マイルの利用について検討しましょう。

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