新型コロナウイルスが流行しだしてから早2年以上が経ちました。企業においては、そろそろ海外出張を検討し始めている方も多いのではないかと思います。徐々に国際線の利用者が戻ってきている空港では、感染症対策や出入国における渡航者支援への取組みにどのようなものがあるのでしょうか。
本記事では、日本の主要な国際空港におけるコロナ対応について紹介します。
国土交通省東京航空局および大阪航空局が発表している2021年度(令和3年度)の「管内空港の利用概況集計表」から、主要空港の国際線の利用状況は以下の通りです。
順位 | 空港 | 国際線利用者数(人) |
1 | 成田国際 | 1,803,241 |
2 | 東京国際(羽田) | 830,516 |
3 | 関西国際 | 224,670 |
4 | 中部国際(セントレア) | 52,600 |
5 | 福岡 | 26,229 |
6 | 那覇 | 3,678 |
7 | 新千歳 | 101 |
参考:管内空港の利用状況 | 国土交通省東京航空局、利用実績速報 | 国土交通省 大阪航空局
今回はこのランキングの上位5空港をピックアップします。
公式ウェブサイト:成田空港
検疫所:成田空港検疫所
言わずもがな、日本の玄関口の国際空港です。国際線の比重が大きく、コロナ禍において利用者数が大幅に減少していますが、それでも他空港に比べ圧倒的な利用者数を誇ります。
成田空港では、日本への入国者(帰国者)に対して、隔離ホテルまでの送迎やホテルで使用する持ち物をアマゾンで購入した場合の荷物受取を行なっています。また、出国者が受検可能なPCR検査施設もあります。
成田空港検疫所における新型コロナウイルス感染症対応に伴う 検疫所が確保する待機施設に関する Q A (令和4年3月15日更新)
日本入国時に宿泊施設での待機となる方に向けたAmazonの荷物受取について
いずれも日本へ入国(帰国)する際の待機に関連した対応です。
成田国際空港 PCRセンター(第1、第2ターミナル)
検査受付から最短2時間で陰性証明書を発行してもらえますが、時間に余裕を持って予約してから向かいましょう。
公式ウェブサイト:羽田空港
検疫所:羽田空港検疫所支所
国内線を含めると、利用者数はダントツ日本一の空港です。羽田空港も成田空港と同様に、日本への入国者(帰国者)向けの送迎やAmazon荷物受取、PCR検査を提供しています。
日本初!羽田空港に入国者向け「Amazon ロッカー」を設置!
いずれも日本へ入国(帰国)する際の待機に関連した対応です。
新型コロナPCR検査センター羽田空港店(第1、第2ターミナル)
検査結果通知書を発行してもらえますが、出入国に求められる陰性証明書としては不十分な場合があります。渡航先の書式や検査方法等の条件を満たしているか必ず確認してください。
東邦大学羽田空港第3ターミナル海外渡航者PCRセンター(第3ターミナル)
海外渡航者新型コロナウイルス 検査センター(TeCOT)協力医療施設による英文の陰性証明書を発行してもらえます。
公式ウェブサイト:関西国際空港
検疫所:関西空港検疫所
首都圏の国際空港に続き、第3位の国際線の送客数であり、関西圏で唯一の国際空港です。関西国際空港では、PCR検査の受検スペースが提供されています。
新型コロナウイルスPCR検査 | 関西国際空港(第1ターミナル)
海外渡航者新型コロナウイルス 検査センター(TeCOT)協力医療施設によるPCR検査を受けることが出来ます。
公式ウェブサイト:中部国際空港
検疫所:名古屋検疫所
セントレアの愛称で親しまれる中部圏の国際空港です。中部国際では、国際線利用者向けの助言(電話・メール)やPCR検査サービスを提供しています。
コロナ禍における最適なフライトや出入国情報のアドバイスを行っています。ほかにも帰国者向けの送迎や宿泊の予約サービスも展開しています。
新型コロナ検査センター中部国際空港店(第1ターミナル)
検査結果通知書を発行してもらえますが、出入国に求められる陰性証明書としては不十分な場合があります。渡航先の書式や検査方法等の条件を満たしているか必ず確認してください。
海外渡航者新型コロナウイルス 検査センター(TeCOT)協力医療施設によるPCR検査を受けることが出来ます。
公式ウェブサイト:福岡空港
検疫所:福岡空港検疫所支所
国内線を含めると羽田に次いで第2位の利用者数ですが、国際線のみでは第5位の送客数です。福岡国際空港では、PCR検査の受検が可能です。
新型コロナPCR検査センター福岡空港店(国内線ターミナル)
検査結果通知書を発行してもらえますが、出入国に求められる陰性証明書としては不十分な場合があります。渡航先の書式や検査方法等の条件を満たしているか必ず確認してください。
上記の5空港に限り、ファストトラックを利用することが可能です。
日本へ入国する際に、空港では検疫手続きが必要になりますが、その手続きの一部をアプリ上で事前に済ませることが可能です。
参考:ファストトラック
・MySOSアプリがインストールされたスマートフォン等
・パスポート番号
・ワクチン接種証明書(任意)
・出国前72時間以内のPCR検査陰性証明書
1.MySOSアプリをスマートフォン等にインストールする
2.MySOSアプリから必要書類を登録する
3.審査結果を待つ
4.日本入国時にMySOSアプリの画面を見せる
画面の色によってステータスや手続きが簡素化される部分に違いがあります。
画面の色 | 緑 | 黄 | 赤 |
ステータス | センターでの登録確認が完了 | 陰性証明書以外の登録が完了 | 申請に不備がある |
画面を見せるだけで完了する手続き |
・MySOSダウンロードの確認 ・質問票、誓約書の入力 ・ワクチン接種証明書有無の確認 ・出国前72時間以内の検査証明書の確認 |
・MySOSダウンロードの確認 ・質問票、誓約書の入力 ・ワクチン接種証明書有無の確認 |
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日本入国の際の検疫手続きは大変混雑します。手続きの簡素化のためにも、積極的に利用しましょう。
日本の主要な国際空港の新型コロナウイルスへの対応について紹介しました。水際対策として、国際空港では基本的な感染対策はもちろんのこと、国際便の利用者に向けたサービスを展開しています。渡航先や時期によって必要になるサービスは変わるため、まずはご自身で渡航情報を収集して上手に空港サービスを使ってくださいね。
出入国情報の詳細については以下をご覧ください。