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オーストラリアは、時差が1時間と少なく、日本人が渡航する国として常に上位に挙がります。出張でオーストラリアを訪問する方も大勢います。一方で、オーストラリアへの渡航にあたっては、ビザや電子渡航許可(ETA)取得が義務付けられています。
本記事では、オーストラリアのビザに関する最新情報を整理するとともに入国審査に必要な書類やプロセスについて解説します。
もくじ
2025年7月現在、新型コロナウイルスに関する水際措置は全て撤廃されています。ワクチン証明やPCR検査の提出義務もありませんが、ビザや電子渡航許可(ETA)取得の義務は引き続き厳格に運用されています。
オーストラリアへ渡航する日本国籍の方は、観光や短期出張を含むすべての目的で「ビザまたは電子渡航許可(ETA)」の取得が必要です。なお、電子渡航許可(ETA)はETASともいわれます。
日本国籍の方が 3か月以内の観光・親族訪問・出張業務目的 でオーストラリアへ渡航する場合は、渡航前に 電子渡航許可(ETA: Electronic Travel Authority)を申請する必要があります。上記の期間や目的に該当しない場合は、ビザを申請する必要があります。
電子入国許可(ETA:Electronic Travel Authority)は、オーストラリアに観光や短期のビジネス目的で渡航する際に日本国籍者を含む、特定国籍のパスポート保持者がオンラインで申請できる電子ビザです。ETAはパスポートに電子的にリンクされ、物理的なビザの貼付や提出は不要で、専用アプリ「AustralianETA」を用いたスマートフォンからの申請が必須となります。
申請料は約20豪ドルです。ETAは発行日から1年間有効で、この間は複数回の入国が可能、各回の最大滞在期間は3か月です。ただし、就労目的での滞在は認められておらず、観光、短期商談、会議出席、親族訪問などが主な利用目的となっています。
電子入国許可(ETA:Electronic Travel Authority)をまとめますと下記の通りです。
項目 | 内容 |
---|---|
対象者 | ETA対象国のパスポート保持者(日本含む) |
渡航目的 | 観光、短期出張、会議出席、親族訪問など |
滞在可能日数 | 1回の入国につき最大3か月 発行日から1年間有効 |
申請方法 | AustralianETAアプリを使用したオンライン申請 |
申請料 | 約20豪ドル(AUD) |
有効期限 | 発行日から1年間またはパスポート有効期限まで(いずれか短い方) |
就労可否 | 不可(観光・短期商用目的のみ) |
電子渡航許可(ETA:Electronic Travel Authority)は、下記に記載の国および地域のパスポートを有する方が対象です。現状、対象国は、日本を含む以下の34カ国です。
オーストラリアへの渡航には、スマートフォン専用アプリ「AustralianETA」を使用して電子渡航許可(ETA)の申請が必要です。ここでは、アプリ申請手順を流れに沿って詳しく解説します。
※使用できるクレジットカードの種類は、以下のとおりです。
・VISA ・MasterCard ・JCB ・Diners ・AMERICAN EXPRESS |
電子渡航許可(ETA)は、スマートフォン専用アプリ「AustralianETA」を通じて申請する形となります。申請のステップは以下の通りとなります。
ステップ | 内容 |
---|---|
1. アプリのダウンロード | AustralianETAをApp Store/Google Playで取得 |
2. アプリの初期設定 | 国・パスコード設定、利用規約同意 |
3. 個人情報の入力 | パスポート・顔写真登録、個人情報・連絡先入力 |
4. 渡航情報の入力 | 渡航目的、滞在先住所の入力と誓約事項の回答 |
5. 申請費用の支払い | クレジットカードで申請料を支払い |
6. 完了通知 | 承認メール受信、アプリ「Granted」確認 |
1.アプリのダウンロード
2.アプリの初期設定
3.アプリでの申請開始
4.個人情報の入力
5.渡航情報の入力
6.申請費用の支払い
7.完了通知
ETA(イータス)が拒否される理由として多いケースは、以下のとおりです。
・過去にオーストラリアのビザが却下された経験がある ・オーバーステイ・不法就労・強制退去・入国拒否の経験がある ・犯罪歴がある ・入力内容に虚偽がある |
ETAS(イータス)を拒否された方や、申請条件を満たせない方は、別のビザを申請しましょう。
ETAは、オーストラリアへの渡航における代表的な査証申請ですが、目的によってはその他のビザが必要になります。以下は、日本国籍者にも関わる主なビザカテゴリーの概要を表でまとめたものです。
ビザカテゴリー | 主な目的・用途 | 滞在期間 | 申請対象者 | 備考 |
---|---|---|---|---|
ETA(電子渡航許可) | 観光、短期出張、親族訪問 | 1回の入国につき3カ月 | ETA対象国パスポート保持者 | 専用アプリ申請。商用も短期なら利用可、発行日から1年有効 |
eVisitorビザ(651) | 観光、ビジネス短期訪問 | 1回3カ月、最長12カ月 | 特定欧州諸国など | ウェブ申請。ETAと類似機能 |
ビジタービザ(600) | 観光、親族訪問、短期商談含む | 最大12カ月(要件あり) | 全ての国籍 | 長期滞在やETA/eVisitor非対象国向け |
学生ビザ(500) | 就学 | 就学期間中 | 入学許可のある学生 | 語学・大学・専門機関等での長期留学用、健康/資金等要件有り |
ワーキングホリデー(417) | 休暇+短期就労・就学 | 最大1年(更新可) | 18~30歳(31歳可の国も有) | 日本国籍申請可。一時的な就労・学業体験が可能 |
雇用主指名就労(482他) | 指定雇用主による就労 | 雇用契約による | 技能職従事者 | 雇用主スポンサー、職種・英語力・健康要件有り |
永住ビザ(各種) | 長期定住・永住権取得 | 無期限 | 条件を満たす申請者 | 技能移住・家族・ビジネスなど多数のサブクラス |
家族・パートナー関連 | 配偶者・子供等との同居、扶養 | ケースによる | 家族・パートナー | 結婚・事実婚・養子縁組ほか多数 |
その他(短期・特殊) | 乗継、医療、特定活動、外交等 | ケースによる | 各種条件 | トランジット(771)、医療対応・専用活動・外交官用等を含む |
申請要件や最新情報はオーストラリア政府公式サイトや在日オーストラリア大使館などで必ずご確認ください。
Q:ETAは代理申請が可能ですか
A:家族分の代理申請は認められていますが、旅行代理店等による代理申請は認められていません。
Q:乗り継ぎでオーストラリアを経由する場合、ビザの申請は必要ですか。
A:ニュージーランドや南太平洋諸島(ポリネシア、ミクロネシア、メラネシア)等への渡航に際しオーストラリアでの乗り継ぎを行う場合、日本国籍を含む 無査証通過(TWOV: Transit without a visa)の対象国籍者である場合は、以下の条件をすべて満たしている場合は無査証で乗り継ぎが可能です。
Travellers eligible to transit without a visa (TWOV)
Q:ETAで働くことはできますか?
A:いいえ。ETAでは就労(現地企業での一時的または長期雇用活動)は認められておらず、観光、短期出張、会議出席などが対象です。
Q:パスポートを更新した場合、ETAは引き継がれますか?
A:引き継がれません。パスポートを更新した場合は、新しいパスポート番号で再度ETAの申請が必要です。
Q:ETA申請に失敗した場合はどうすればよいですか?
A:入力ミスやパスポート情報の不一致などで失敗した場合、新たに正しい情報で再度申請してください。それでも許可されない場合は、他のビザ(ビジタービザ等)を検討し、在日オーストラリア大使館などにご相談ください。
住所:〒108-8361 東京都港区三田2-1-14
電話番号:03-5232-4111
住所:〒540-6116 大阪府大阪市中央区城見2-1-61 ツイン21MIDタワー16F
電話番号:03-5232-4111
https://japan.embassy.gov.au/tkyojapanese/location_osaka_jp.html
本記事では、オーストラリアのビザに関する最新情報を整理するとともに入国審査に必要な書類やプロセスについて解説しました。オーストラリアの入国に当たっては電子渡航許可(ETA)をはじめとするビザの申請が必要になります。スムーズな出張・入国を実現するためにも、中国大使館等にて最新情報を確認のうえ、しっかりと事前準備を行いましょう。