業務渡航において最も重要なのは、出張者の安全を確保することです。安全を確保する上では、企業内での海外出張者の渡航情報の管理と、事前の情報収集の2点が重要になります。本日は、これらのうち後者「事前の情報収集」に絞って解説します。
安全には、「出張者自身の健康を守る」という意味での安全と、「天災やテロを避ける」という意味での安全があります。ここからは、それぞれの安全を守る上で有益な情報を提供するウェブサイトを紹介します。
海外出張中の安全というと、天災やテロをイメージしがちですが、それ以上に頻度が多いのは病気やケガによる相談です。2015年度 国内・海外出張旅費に関する調査によると、海外出張者のうち77.6%の企業が海外旅行傷害保険に加入しています。事前に現地の情報を把握することによって、未然の予防や現地で発生したときのスムーズな対応につながります。まずは現地の有益な情報が得られるサイトを紹介します。
世界各国の医療情報が網羅的に整理されています。「衛生・医療事情一般」に始まり、「かかり易い病気」・「怪我や健康上心がける事」が詳しく紹介されています。また、「予防接種」や「現地の医療機関」なども掲載されているので、渡航前に必ず確認しておくサイトと言えるでしょう。
「世界の医療事情」と同様に、各国の健康関連情報を提供しています。特徴は、気候に伴う病気や感染症に重点を置いている点です。また、現在、世界で流行っている感染症について新着情報を届けているので、感染症が流行っている時期の業務渡航では非常に有益なウェブサイトと言えます。
Centers for Disease Control and Prevention(アメリカ疾病管理予防センター)は、アメリカ合衆国ジョージア州アトランタにある保健福祉省所管の感染症対策の総合研究所です。感染症対策の権威と言える機関であり、多くの国や国際機関が本研究所の情報を活用しています。
掲載されている情報は、前述の2つのウェブサイトと大きく変わりませんが、食べてはいけない料理など、本サイトならではの情報もあります。また、最新情報はこちらに集約されるので、ブックマークすべきサイトと言えます。
海外情勢が不安定な現在においては、天災や犯罪、テロに関する情報を把握することは、企業にとって必須と言えるでしょう。海外出張者を守るために有益な情報を提供しているウェブサイトとしては、以下が挙げられます。
海外に渡航する際に必ず見ておきたいのが、外務省が提供する海外安全ホームページです。海外旅行における基本的な安全管理方法や、地域別・国別の安全情報が提供されています。また、外務省が提供するサービス”たびレジ”は、指定したエリアの最新情報を配信してくれるので、海外旅行時に登録しておくと良いでしょう。
国内外の公安情報を提供しています。海外でのテロの最新情報なども、本サイトで取得することができます。危険地域への業務渡航を予定されている方は、本サイトを通じ、過去のテロ情報を把握しておくと良いでしょう。
U.S. Passports & International Travelが提供する海外危険情報です。内戦情報から台風などの自然災害までカバーしており、各国の最新情報を網羅的に把握するのに最適なサイトと言えます。
海外安全情報は様々なサイトが提供していますが、まずは上記のウェブサイトをカバーすることで必要な情報はある程度獲得できると思いますので、是非、ブックマークください。
ここまでは出張者や管理者が自発的に情報を取りに行くことを前提に、リスク管理に役立つ情報サイトを紹介してきましたが、出張管理システムを活用すると、現地の情報と出張者の情報を紐づけることが可能になり、出張者の安全を更に高めることができます。
出張管理システムを活用した出張者の安全・リスク管理方法についてご興味のある方はこちらをご覧ください。