旅費規程とは、出張時の交通費、宿泊費、出張手当(日当)の取り扱いを定めた社内規程です。旅費規程を作成することで、税務調査への対応をスムーズになります。また、出張する社員に公平感を提供するといったメリットもあります。
参考:No.6459 出張旅費、宿泊費、日当、通勤手当などの取扱い(国税庁)
一方で、自社の実態に即した、抜け漏れのない、拡張性のある出張旅費規程の作成には一定の労力を要します。特に海外出張においては、日当や宿泊費が物価の高騰に対応していないなど、外部環境の変化を考慮した規程の作成が必要となります。
そこで、本日は、出張旅費規程を作成するうえでのポイントを解説します。今回は、海外出張旅費規程の作成方法です。
なお、海外出張旅費規程は5回に分けて解説します。各回のコンテンツは以下の通りです。
合わせた読みたい!海外出張旅費規程のシリーズ一覧
海外出張における出張規程の作成ポイント1:出張規程の構成
海外出張における出張規程の作成ポイント2:出張規程「総則」の記載内容
海外出張における出張規程の作成ポイント3:出張規程「出張手続き」の記載内容
海外出張における出張規程の作成ポイント4:出張規程「出張旅費」の記載内容
海外出張における出張規程の作成ポイント5:出張規程「特記事項」の記載内容
第1回は出張旅費規程の骨組みに関する解説です。
出張旅費規程は、国内・海外問わず、原則、下記の3項目で構成されます。
適用範囲や出張の定義などを規程したものです。主な記載事項は下記の通りです。
出張に係る申請から報告・清算までの流れを規程したものです。主な記載事項は下記の通りです。
交通費や宿泊費、日当などの規則を定めたものです。主な記載事項は下記の通りです
もちろん、項目を分けずに記載することも可能ですが、将来的に改訂する可能性を考慮した場合、分けて記載することによって修正がしやすくなります。また、特記事項など、上記の項目に当てはまらないものについては、その他として整理するのがよいでしょう。
次回からは、各項目について記載すべき内容と論点を解説します。第2回は出張規則「総則」の記載内容について解説します。
海外出張における出張規程の作成ポイント2:出張規程「総則」の記載内容