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最新データで解説!東京・全国ビジネスホテル宿泊費相場2025

投稿日:2023.02.20 / 最終更新日:2025.11.21

出張におけるホテル手配のまとめページはこちら

出張時のホテル手配のまとめ:宿泊相場からホテル選定方法、精算の流れを解説

ビジネスホテルやホテルの宿泊料金は、2024年から2025年にかけて大幅に上昇しています。これはインバウンド需要の急増や国内宿泊需要の回復、そして人件費やエネルギーコストの高騰が背景にあります。

特に東京などの主要都市では、従来の1万円前後の宿泊予算が大きく引き上げられ、1.5倍以上の価格帯が一般的となっています。このような状況を踏まえ、企業は宿泊料の上限設定だけでなく、社内での宿泊日に関するルールの見直しも急務となっています。

この記事では、ビジネスホテルを中心に国内・海外のホテル相場を紹介します。また、出張において合理的にホテルを選ぶための手続きや手法について解説します。

出張費とは?

出張費は、出張にかかる費用全体を指す一般的な呼称です。内容にもよりますが、会計処理上は「旅費交通費」という勘定科目で処理されるのが一般的です。「旅費交通費」は、出張に必要な移動費や宿泊費などをまとめて経費処理するための会計上の名称です。具体的には下記の費用が該当します。ただし、含まれるのは業務のために通常の勤務地以外へ出向いた際に発生する費用に限定されます。

  • 交通費(新幹線・飛行機・バス・タクシーなど、出張先までや現地での移動にかかる費用)
  • 宿泊費(ホテルなどの宿泊施設利用費)
  • 食事代
  • 接待費(取引先との会食など業務上必要な費用)
  • 出張手当(日当など、出張に伴い従業員に支給される手当)

この記事で注目するのは、宿泊費となります。以下では、ビジネスホテルを中心にホテル宿泊価格の相場について整理・紹介します。

ビジネスホテル・ホテルの「相場」とは?【2025年最新のトレンド】

ビジネスホテル・ホテルの「相場」とは、特定エリアや時期における一般的な宿泊料金の目安を指し、特に出張やビジネス利用の際には「予算設定」の基準や企業の経費規程にも大きな影響を与えます。​​​

そもそもビジネスホテルの相場はどうやって決まる?

ビジネスホテルは主にビジネス目的の宿泊需要を対象とした宿泊施設で、「客室平均単価(ADR)」や「平均宿泊費」を基準に、その都市や時期ごとの相場が算出されます。2025年現在、日本国内において、出張時のビジネスパーソンの予算感は1泊1万円前後が多いものの、実際の相場はこれを上回るケースが増加しています。​​​​

近年の相場動向と背景

コロナ禍からの需要回復に加え、インバウンド観光の再拡大や円安、物価・人件費の高騰もあり、全国的にホテル料金は年々上昇傾向です。特に、東京をはじめとする都市圏ではビジネスホテルの平均宿泊料金がここ数年で大きく上昇し、2025年には1泊約13,000円~15,800円程度が平均的な価格帯となっています。​​​

なぜ相場が重要なのか?

企業にとっては、この「相場」をもとに宿泊費の上限や内部規程を定め、従業員の出張手配や出費精算の根拠にします。一方、利用者目線では、現在の相場を知ることで「妥当な宿泊費」で出張プランを立てやすくなります。​​

「ホテル相場」は一律ではなく、都市・ブランド・時期・ランク・需要と供給で大きく動くため、定期的な確認と比較が欠かせません。​​​

出張における宿泊費の相場に関する考察

近年、ホテル料金の相場が高騰しており、規程内では宿泊できないケースが発生しています。それでは、企業は宿泊費をいくらに設定すればよいのでしょうか。出張時の宿泊費相場については、都市ごとのデータを確認したうえで経済合理的な範囲で設定する必要があります。以下では、都市別のホテル料金相場をお伝えしたうえで、具体的な宿泊費の設定方法について解説します。

ホテルの料金相場を分析するうえで活用したデータ

今回、ホテル相場を調べるにあたっては、Trivago社が公表しているTRIVAGO HOTEL PRICE INDEXを活用しました。なお、TRIVAGO HOTEL PRICE INDEXでは、TRIVAGO社がチェックしている500万件のホテルの価格推移を作成しているとのことです。

(2025年11月追記)TRIVAGO HOTEL PRICE INDEXは、2024年3月以降、データが公表されなくなったため、以降の料金相場については、生成AIを活用して相場データを収集しています。

東京のビジネスホテル相場・ホテル相場(2024年~2025年最新データ)

東京は日本国内で最も宿泊需要が高い都市であるため、ビジネスホテル・ホテルの宿泊料金は他地域と比べても高い傾向にあります。2024年から2025年にかけては、以下の要因によりホテル相場が上昇しています。

  • インバウンド需要の回復
  • 企業の出張需要増加
  • 物価上昇と人材確保コストの増加
  • 東京オリンピック以降の宿泊施設再整備の影響

こうした背景から、東京のビジネスホテル平均料金は2024年に15,000円を超え、2025年も高水準で推移しています。

参考:東京宿泊単価は15カ月連続の過去最高値をマーク、東京ホテル会が2024年2月客室データ発表

東京のビジネスホテル・ホテル平均宿泊費推移(2024年~2025年)

年月平均宿泊料金(円)備考
2024年4月15,191TRIVAGOホテル価格指数基準値
2024年10月16,500急激な需要回復による上昇
2025年3月15,498コロナ後の高値圏安定
2025年10月16,200物価上昇の影響が継続

(出典:TRIVAGO HOTEL PRICE INDEX、独自集計による)

東京におけるビジネスホテルと高級ホテルの相場の違い

ホテルタイプ平均宿泊料金(円)特徴
ビジネスホテル10,000~15,000出張利用が中心。機能重視の施設
中級ホテル15,000~25,000快適性向上。多様なニーズに対応
高級ホテル25,000~50,000以上ラグジュアリーサービスを提供

東京のビジネスホテルはリーズナブルな価格帯ながら、近年の需要増加で価格がやや上昇傾向にあるため、企業の出張規程や宿泊費設定時はこの相場も加味した柔軟な対応が求められます。

全国主要都市別 ビジネスホテル・ホテル宿泊費相場一覧(2024年~2025年)

続いて、東京エリア以外のビジネスホテルの宿泊費相場を紹介します。全国的に見ると、東京が最もビジネスホテル・ホテルの宿泊費が高い水準にあり、主要な大都市圏で概ね1万円以上の相場となっています。一方、地方都市では7,000円前後からのリーズナブルな価格帯が中心です。

都市名平均宿泊料金(円)特徴・備考
東京15,000~16,500日本最大の宿泊需要。ビジネス、観光双方で高い価格
大阪12,000~14,500商業・観光の中心地。東京よりやや低めの水準
名古屋10,000~12,000中部地方のビジネス拠点。リーズナブルな価格帯
札幌9,000~11,000観光客増加で需要伸長。冬季はやや高め
福岡8,500~11,000九州の経済中心地。ビジネス利用増加中
京都8,000~13,000観光都市。繁忙期は宿泊費上昇
横浜11,000~13,000東京近郊。ビジネス需要と国内観光需要の混在
神戸9,000~11,500観光・ビジネス兼用の宿泊需要
広島7,500~10,000中国地方の拠点都市。比較的リーズナブル
仙台7,000~9,500東北地方最大都市。ビジネス利用が主

海外出張で使える!世界のホテル相場・都市別比較

続いて、海外出張者向けに世界のホテル相場を紹介します。日本国内と同様にホテル価格は上昇傾向にありますが、加えて、現地の物価や為替の影響も意識して相場を決定すると良いでしょう。

アジア各国のホテル料金相場

続いて、アジア地域におけるホテル相場を紹介します。

アジア主要都市のホテル料金相場(2024年3月)

最も高い料金は、シンガポールで37,908円でした。最も安い料金はマニラで8,297円でした。東京の平均ホテル料金が上昇したこともあり、東京よりも高いのはシンガポールのみという結果となりました。

ヨーロッパ各国のホテル料金相場

ヨーロッパ主要都市のホテル料金相場(2024年3月)

ヨーロッパ主要都市のホテル料金相場は東京と比較してかなり高い結果となりました。ロンドンやパリは、40,000円を超えており、出張時のホテル料金はかなり高く想定する必要がありそうです。その他のエリアでも東京と比較してホテル代が高い結果となっています。

北アメリカ各国のホテル料金相場

北アメリカ主要都市のホテル料金相場(2024年3月)

北アメリカの主要都市のホテル料金相場も東京と比較してかなり高い結果となりました。ニューヨークの平均価格は53,852円と日本の2倍に届く勢いです。その他のエリアでもホテルの料金は30,000円を超える結果となりました。

南アメリカ各国のホテル料金相場の推移

南アメリカ主要都市のホテル料金相場(2024年3月)

南アメリカのホテル相場は、東京よりも低い数値となりました。最も高かったのはブエノスアイレスで19,035円と東京と同程度のホテル料金相場です。

中東・アフリカ各国のホテル料金相場

中東・アフリカ主要都市のホテル料金相場(2024年3月)

中東エリアのホテル料金相場は、ドバイが33,352円とヨーロッパ並みの料金になりました。また、アフリカの主要都市については、20,000円付近という結果でした。今後、アフリカへ出張する企業も多いと思いですが、主要都市は東京並みのホテル料金相場であることを認識しておきましょう。

オセアニア各国のホテル料金相場の推移

オセアニアのホテル料金水準は、東京並みという結果になりました。ただし、シドニーは33,190円であり、他の都市よりも高額な結果となっています。

オセアニア主要都市のホテル料金相場(2024年3月)

都市ごとのホテル上限価格を決める方法

ここまでは各都市におけるホテル料金の平均価格を紹介してきました。しかし、ホテルのレベルもビジネスホテルから高級ホテルまで様々なため、これまで紹介してきた金額は必ずしも参考にならない場合もあろうかと思います。

そこで活用したいのが、平均価格の指数化です。東京の平均価格を100とした場合の各都市の指数を算出することで都市ごとのホテル上限額を設定します。

ここでは参考にソウルのホテル上限額を設定してみます。

東京とソウルの平均価格を比較すると、東京が15,191円であるのに対し、ソウルは13,021円でした。そのため、ソウルの指数は85.71(=13,021÷15,191)となります。例えば、御社の東京におけるホテル上限価格が10,000円の場合、ソウルのホテル上限価格は8,500円(=10,000×0.85)となります。

都市名指数ホテル上限料金
東京10010,000円
ソウル85.718,500円

以下は、東京のホテル平均料金を100とした場合の、世界の主要都市の数値です。これにより、都市ごとのホテル相場が見え、東京を基準として他都市の料金を設定することが可能になります。

東京のホテル平均価格を100とした場合の各都市の価格水準

直近三カ月のホテル価格の増減率もホテル相場の設定に活用しましょう

最後に直近のホテル価格の増加率を紹介します。例えば、2022年9月から2022年11月と2022年12月から2023年2月の平均価格を比較すると、東京のホテル相場は25%増加しており、今回リストアップされていた都市のなかで最も高い価格上昇率となっています。特に日本の宿泊施設は、インバウンド需要増によりホテル価格が上昇傾向にあるため、直近のホテル価格の増減率も考慮しましょう。

直近の東京のホテル平均料金の推移

いかがでしたか。ホテルの宿泊料金の上限価格は、従業員の満足度と会社の支出のバランスを取る必要があるため、設定が非常に難しいと言われています。そういった状況こそ、客観的な数値に基づく設定が重要になります。今回のデータを参考に是非、納得感のある設定を目指しましょう。

部署・役職別の宿泊費基準と企業の設定例(国内・海外)

企業の出張旅費規程において、宿泊費の基準は「部署・役職別」に設定されることが一般的であり、職務の役割や責任の重さに応じた合理的な宿泊費上限が定められています。2025年の最新の動向では、法改正により「定額支給」から「上限付き実費支給」への移行が進んでおり、実際の宿泊費を証明できれば上限内で実費精算が認められる仕組みとなっています。

部署・役職別宿泊費基準の一般例(国内・海外)

役職・職位国内宿泊費上限(円/泊)海外宿泊費上限(円/泊)説明
一般社員8,000〜12,00012,000〜18,000基本的なビジネスホテルの利用を想定。地方都市などは下限付近。
課長・主任クラス12,000〜18,00018,000〜25,000中級ホテル利用も視野に入れ、快適性を重視。
部長クラス18,000〜25,00025,000〜35,000上位役職としての出張環境を配慮し、高級ホテルの利用も可能。
役員クラス25,000〜40,00035,000〜60,000役員待遇に見合うラグジュアリーな宿泊が許容。

(参考:2025年改正旅費法対応および各社旅費規程事例、中小〜大手企業の事例を踏まえた推奨設定)

企業における設定例のポイント

  • 2025年改正旅費法により、宿泊費は「上限付き実費支給」が原則となり、職位ごとの上限を設けて実際の料金を領収書などで確認後精算。
  • 国内は地域別の価格差も考慮し、地方都市は上限を下げるなど柔軟な運用が望ましい。
  • 海外出張は都市や国によって宿泊費相場が大きく異なるため、現地物価を踏まえた上限設定が必要。
  • 役職が上がるほど宿泊環境の質を優先させる傾向が強くなるが、合理性・企業コストのバランスも重要視される。

このように、部署・役職別に宿泊費基準を設けることで企業は公平性とコスト管理を両立できます。また、2025年以降は実費支給体制の強化により、現実の宿泊費高騰にも柔軟に対応できるため、規程の定期見直しも推奨されます

ビジネス出張でホテルを選ぶ時のポイントと実務アドバイス

1. アクセスの良さ(立地条件)

ビジネスホテルは主要駅や出張先のオフィス・会議場所からのアクセスが最重要です。徒歩圏内やタクシー利用が短時間で済む場所を選ぶことで、移動時間の短縮とストレス軽減につながります。空港アクセスも考慮すると、空港から直通の交通機関があるエリアが便利です。

2. ビジネスに必要な設備・サービスの充実

Wi-Fiの速度や安定性、客室内の作業スペース(デスク)、電源コンセントの数と位置は必ずチェックしましょう。印刷・コピー機、会議室貸出しサービスなども利用可能か確認すると業務効率が上がります。加えて、24時間対応可能なフロントがあるホテルは急な対応にも安心です.

3. 快適さと休息環境の確保

出張では疲労回復も重要なため、寝具の質や防音性能、客室の清潔さを評価ポイントにします。長期出張ならランドリー設備や電子レンジ付客室があるホテルがおすすめです。また、大浴場やフィットネス施設があるホテルもストレス軽減に役立ちます.

4. コストパフォーマンスの見極め

予算内で最適な宿泊先を選ぶため、宿泊費に対するサービス・利便性のバランスを検討します。特に東京のビジネスホテルはエリアによって価格差が大きいため、目的に応じて価格重視の浅草・上野エリアや利便性重視の丸の内・日本橋エリアなどを使い分けると効果的です.

5. セキュリティ対策の確認

ビジネス出張者にとって身の安全も重視点です。カードキーの導入状況や監視カメラの有無、不審者侵入防止対策など、安全管理が徹底されたホテルを選びましょう.


これらのポイントを踏まえ、具体的なホテル選びの際は目的地やスケジュール、予算に応じて優先順位をつけて選択することが重要です。また、利用者の口コミや予約サイトの評価も参考にし、最新の情報を活用して快適かつ効率的な出張を実現しましょう.

出張ホテルの上手な選び方とは?旅行会社の選び方をご紹介

急激なホテル価格上昇にどう対応する?コスト最適化の考え方

2024年~2025年にかけて、ホテルの客室単価はコロナ禍前の約2倍以上に急上昇しています。特に都市部のビジネスホテルで顕著で、インバウンド需要の回復や国内宿泊需要の高まり、供給不足が価格上昇の主因です。以下ではコスト最適化のための具体的な解決策を提案します。​

予算の柔軟見直しと早期予約徹底

宿泊費予算は従来の水準から1.5〜2倍程度の見直しが必要です。さらに、早期予約を推進し、価格が上がる直前での予約リスクを減らす工夫をしましょう。​

宿泊施設との連携強化

年間契約やブロック予約を通じて、安定した部屋確保と価格優位性を確保します。地域の中小ホテルとも提携し、多様な選択肢を持つことがコスト抑制に繋がります。​

代替宿泊手段の活用

ホテル以外の宿泊形態(サービスアパートメント、ウィークリーマンション、ゲストハウスなど)の活用を検討し、長期出張や特定エリアでのコスト削減を図ります。​

出張ポリシーの見直しと従業員教育

宿泊費の上限や報告基準を見直すと共に、従業員にはコスト意識を持った予約の重要性を共有し、適切な宿泊先選定を促します。

まとめ:出張時の宿泊費用を適正化するために

ホテルの価格は2024年以降、特に2025年にかけて、訪日外国人観光客の増加や需要回復に伴い、顕著な上昇傾向が続いています。ビジネスホテルの客室単価は新型コロナ禍前の約2倍に達し、都心部の高稼働状況も相まって、コスト上昇の流れはしばらく続く見込みです。このような環境下では、企業は社内の宿泊日に関するルールや出張旅費規程の見直しを早急に行い、宿泊費の上限設定や実費精算の運用を最新の市場状況に適合させることが求められます。適切なルール整備により、従業員の出張負担軽減と企業の経費管理の両立が可能となり、変動するホテル料金に柔軟に対応できる体制を構築することが重要です。

 

 

 

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