長期出張は、一般的な出張での必要な持ち物や施設選びのポイントが大きく異なります。この記事では、長期出張における必要な持ち物や施設選びのポイント、出張中の過ごし方、長期出張期間中に気を付けるべきことを解説します。
長期出張とは、長期間に渡り自分が所属する通常の勤務地とは異なる場所で勤務することです。なお、長期出張の期間に関する明確な定義はなく、一般的には数週間から数カ月に及ぶ出張を長期出張と呼ぶことが多いです。
長期出張は、通常勤務している地域とは別の地域で一定期間勤務することを言い、基本的に所属や上司は変わらず、転居も発生しません。一般的には期間の定めがあり、かつ、海外出張などであれば一時的な滞在を前提としたビザで渡航することになります。多くの場合はホテルやマンスリーマンション、ウィークリーマンション等に滞在し、宿泊費用は会社から支給されます。また、出張日数に応じた出張手当が支払われます。
一方、転勤の場合は、通常勤務する場所自体が変わり、所属や肩書なども変更になります。賃貸マンションを利用することが多く、一般的に転居・引っ越し費用は会社から支給されます。また、住民票を移すことが多いです。
出張の場合、交通費や宿泊費といった経費とは別に、出張手当が出ることがあります。労務行政研究所が2023年に実施した調査によると、宿泊を伴う出張の場合、日当相場は、一般社員で2,309円、部長クラスで2,550円ということです。
なお、出張日数が長くなるにつれ、出張手当が減額されることがあるので注意しましょう。一般的には、出張期間が30日を越えると、通常の支給額の70~80%になるケースが多いようです。
長期出張が決まった場合、持ち物リストを作成すると良いでしょう。持ち物リストの作成にあたっては、仕事で利用するものと日用品に分けてリストアップするのがおすすめです。
また、滞在先によっても持ち物は変わってきます。例えば、ホテルタイプの施設に滞在するのであれば、シャンプーや歯ブラシ等はホテル側のアメニティで代用することができるでしょう。
長期出張の必要な持ち物をリスト化したので参考にしていただければと思います。
仕事に必要なもの | ・パソコン ・スマートフォン ・Wi-Fiルーター ・充電器 ・名刺 ・筆記用具 ・業務用資料 ・スーツ・ネクタイ・ワイシャツ・作業着 |
日用品 | ・靴(サンダル・スニーカー) ・カジュアルウェア ・財布 ・保険証 ・身分証明証(運転免許) -現地調達してもよいもの- ・シャンプー・ボディーソープ・洗顔剤・ひげそり用カミソリ ・化粧水 ・歯ブラシ |
あると便利なもの | ・常備薬 ・絆創膏 ・折りたたみハンガー・洗濯ロープ ・爪切り・耳かき ・折りたたみ傘 ・ミニバッグ(エコバッグ) ・ドライヤー |
短期間の出張の場合はホテルに宿泊するケースが大半ですが、長期出張ではホテルに加え、ウィークリーマンション・マンスリーマンションなども選択肢に入ります。なお、宿泊先は、会社が指定するケースもあるので、出張者側に選択の余地があるかを事前に確認しましょう。
宿泊先の選び方は滞在期間にもよりますが、概ね以下の点を判断基準にするとよいでしょう。
ホテルとウィークリー・マンスリーマンションでの滞在期間中の違いは以下の点があります。
ホテルの場合は自炊スペースがないため、基本的には外食やお弁当・お惣菜を調達する必要があります。お店探しなども良い気分転換になるのでよいですが、休日の朝などは面倒に感じることもあるでしょう。また、食費も高くなりがちです。
マンションタイプの場合は、自炊スペースもあるため、食事のバリエーションが増えます。
ホテルの場合、施設内の洗濯機や近所のコインランドリーを利用する必要があります。一部のホテルは有料で洗濯サービスを提供している場合もありますが、費用がかさむため日常利用には向いていません。
マンションタイプの場合は、マンション内に洗濯機がある場合が多いので、自宅で洗濯することができます。
ホテルの場合、定期的にホテルスタッフが掃除やゴミ捨てをしてくれるので掃除の手間はありません。大浴場などがある場合は風呂掃除の手間もなく、大きなお風呂で気分転換できます。
マンションタイプの場合は、自分で掃除する必要があります。また最終退去時は部屋の状態確認などが必要な場合があります。
ホテルの場合は、滞在する都市によって料金が大きく異なります。また、金曜日・土曜日の料金が高くなる傾向にあります。
マンションタイプの場合は、滞在都市による金額差が少ないのが特徴です。全体の傾向として、ホテルよりも割安になることが多いです。
長期出張中は、周りに知人もおらず、自分の趣味などの娯楽(例:ゲーム機)もあまりないためストレスが溜まる事も多いです。心身のバランスを崩さないように気を付けましょう。具体的には以下のような活動をすることが推奨されています。
出張中は、外出の誘いもなく、また、普段通っているジムなどもないため、自宅に籠り勝ちです。しかし、自宅にいると気分転換ができず、ストレスが溜まってしまいます。散歩などでもよいので外出し、日の光を浴びるようにしましょう。
出張先では普段では訪れないエリアもあるはずです。出張先の近くにある、神社・仏閣や観光施設、温泉施設などにいき、日々の疲れを癒しましょう。
近年はビデオ通話が簡単にできるので、定期的に家族や友人と通話して、ストレスを発散しましょう。また、タイミングが合うようであれば、家族を呼んで一緒に観光するのもよいでしょう。
長期出張が決まった場合にもう一つ気を付けるべきなのが、自宅の管理です。特に一人暮らしの方は留守中の対策をしておきましょう。
いかがでしたか。長期出張は、通常の出張とは異なって配慮すべき点が増えます。宿泊先選びや持ち物選定を工夫し、快適な出張ライフをお過ごしください。