海外出張で懸念されるのが、”ロストバゲージ”といわれる、荷物の紛失です。
SITA※が発表したSITA Baggage IT Insights 2022 reportによると、2021年のロストバゲージの発生率は、4.35件/1,000件とのことです。数値は前年と比較して24%増加しており、乗継便を利用した場合は、その比率は圧倒的に高まると言われています。
※SITA(Société Internationale de Télécommunications Aéronautiques、国際航空情報通信機構)は、1949年に欧州を中心とする11社の航空会社によって創設された業界団体組織であり現在は世界中に400社以上の加盟会員をもつほか、ITソリューションプロバイダーとしても知られ、バゲージの追跡管理ソリューション「ワールド・トレイサー」などの技術を空港・航空会社向けに提供してます。
ビジネス出張において荷物が届かないと、ビジネスウェアを買い直したり、打合せ資料のハードコピーがなくなるなど、遅れを取り返すにはかなりの時間を要します。
このように海外出張におけるロストバゲージの影響は甚大です。そこで、本日は、ロストバゲージ対策をお伝えします。
ロストバゲージの発生の有無に関しては、搭乗者側がコントロールできる事象ではありません。しかし、発生確率を減らすという観点からは、下記が有効です。
前述のとおり、ロストバゲージは、乗継便において発生する可能性が圧倒的に高いと言われています。それゆえ、直行便を選択することでその発生確率を大幅に減少することが可能です。
一般的に直行便のほうが料金が高くなりますが、重要な打ち合わせにおいては、リスク回避という視点から直行便を選択するのが良いでしょう。
例えば、JAL(日本航空)の国際線では、三辺合計115cmまでの荷物の持ち込みが認められています。つまり小さなスーツケースであれば、持ち運び可能ということになります。アジア圏への2~3泊の出張であれば、このサイズのスーツケースで事足りるケースがあるので、日用品は現地調達すると割り切って、機内持ち込みのみで出張するのも一つの選択肢と言えるでしょう。
航空会社各社の荷物については下記の記事にてまとめていますので、ご興味のある方はご覧ください。
【海外出張手配のいろは/出張編】機内持ち込みと受託手荷物のルール
ロストバゲージを防ぐ方法について先ほど解説しましたが、直行便の選択や受託手荷物をゼロにすることは簡単ではありません。そこで、発生した場合のビジネス上の被害を最小にする方法を紹介します。
利用頻度の高いデジタル機器のバッテリーや、現地到着後すぐに活用する資料等については、機内持ち込み荷物に入れるとよいでしょう。
多くの都市においては、デジタルデータさえあれば、どこかしらで資料を出力することができます。それゆえ、打合せ時に活用する書類のデジタルデータをご自身のPCやUSBに格納しておくと安心です。
上記のように予防や被害最小化の努力をしたとしても、ロストバゲージが発生した場合は、荷物の問い合わせなど諸々の対応が必要になります。ここではロストバゲージ発生時の対処法を紹介します。
到着空港の手荷物サービスデスクの職員に声をかけ、手荷物預かり証(タグ)と航空券を見せ、荷物の捜索を依頼します。その上で、PIR(手荷物紛失報告書)に自分の名前や滞在予定のホテル、手荷物の形状、材質、色、ブランド名などを記入して提出します。なお、PIRの控えが返却されるので必ず保管してください。
主要な航空会社は、日本語向けの問い合わせ窓口があります。荷物の紛失から2~3日経っても連絡がない場合は、日本の問い合わせセンターに連絡をし、荷物探しのサポートを依頼しましょう。その際、前述のPIRの識別番号を尋ねられるので準備しておきましょう。加えて、手荷物についている識別タグも保管しておくと良いでしょう。
一般的に、航空会社への補償問い合わせ手荷物が届かなかったことが原因で、緊急に必要な物品(衛生用品、衣服など)を購入した場合、航空会社に対して購入代金の請求が可能です。
請求に関しては、航空会社の問い合わせセンターに連絡しましょう。また。近年はオンラインフォームから申請することが可能なので、ウェブサイトを確認しましょう。
なお、請求にあたっては、購入時の領収証が必要になるので保管しましょう。また、申請可能な期間が限られているので早めに連絡するとよいでしょう。
航空会社への問い合わせ
一定期間(一般的には72時間)経っても、荷物が見つからない場合、航空会社に賠償金の請求を行います。請求は、問い合わせ窓口またはオンラインフォームから行います。申請事項は、バックに含まれていた中身及びその料金となります。料金についてはその根拠を求められるので価格をチェックしてください。なお、賠償金額は上限額があるので注意しましょう。
保険会社への問い合わせ
皆様が海外旅行を付保している場合、または、クレジットカードに手荷物遅延/紛失の付保されている場合、当該保険会社より補償金を受け取ることができます。
まずは保険会社に問い合わせを行い、保険付保の有無を確認しましょう。補償の対象である場合は、必要な書類を確認し、準備を行いましょう。
いかがでしたか。荷物の遅延や紛失は、自身の注意の有無によらず、発生します。焦らずに、必要な手続きをするのが、結果的に被害を最小限に抑えるコツと言えるでしょう。
海外出張で懸念されるのが、”ロストバゲージ”といわれる、荷物の紛失です。
SITA※が発表したSITA Baggage IT Insights 2022 reportによると、2021年のロストバゲージの発生率は、4.35件/1,000件とのことです。数値は前年と比較して24%増加しており、乗継便を利用した場合は、その比率は圧倒的に高まると言われています。
※SITA(Société Internationale de Télécommunications Aéronautiques、国際航空情報通信機構)は、1949年に欧州を中心とする11社の航空会社によって創設された業界団体組織であり現在は世界中に400社以上の加盟会員をもつほか、ITソリューションプロバイダーとしても知られ、バゲージの追跡管理ソリューション「ワールド・トレイサー」などの技術を空港・航空会社向けに提供してます。
ビジネス出張において荷物が届かないと、ビジネスウェアを買い直したり、打合せ資料のハードコピーがなくなるなど、遅れを取り返すにはかなりの時間を要します。
このように海外出張におけるロストバゲージの影響は甚大です。そこで、本日は、ロストバゲージ対策をお伝えします。
ロストバゲージの発生の有無に関しては、搭乗者側がコントロールできる事象ではありません。しかし、発生確率を減らすという観点からは、下記が有効です。
前述のとおり、ロストバゲージは、乗継便において発生する可能性が圧倒的に高いと言われています。それゆえ、直行便を選択することでその発生確率を大幅に減少することが可能です。
一般的に直行便のほうが料金が高くなりますが、重要な打ち合わせにおいては、リスク回避という視点から直行便を選択するのが良いでしょう。
例えば、JAL(日本航空)の国際線では、三辺合計115cmまでの荷物の持ち込みが認められています。つまり小さなスーツケースであれば、持ち運び可能ということになります。アジア圏への2~3泊の出張であれば、このサイズのスーツケースで事足りるケースがあるので、日用品は現地調達すると割り切って、機内持ち込みのみで出張するのも一つの選択肢と言えるでしょう。
航空会社各社の荷物については下記の記事にてまとめていますので、ご興味のある方はご覧ください。
【海外出張手配のいろは/出張編】機内持ち込みと受託手荷物のルール
ロストバゲージを防ぐ方法について先ほど解説しましたが、直行便の選択や受託手荷物をゼロにすることは簡単ではありません。そこで、発生した場合のビジネス上の被害を最小にする方法を紹介します。
利用頻度の高いデジタル機器のバッテリーや、現地到着後すぐに活用する資料等については、機内持ち込み荷物に入れるとよいでしょう。
多くの都市においては、デジタルデータさえあれば、どこかしらで資料を出力することができます。それゆえ、打合せ時に活用する書類のデジタルデータをご自身のPCやUSBに格納しておくと安心です。
上記のように予防や被害最小化の努力をしたとしても、ロストバゲージが発生した場合は、荷物の問い合わせなど諸々の対応が必要になります。ここではロストバゲージ発生時の対処法を紹介します。
到着空港の手荷物サービスデスクの職員に声をかけ、手荷物預かり証(タグ)と航空券を見せ、荷物の捜索を依頼します。その上で、PIR(手荷物紛失報告書)に自分の名前や滞在予定のホテル、手荷物の形状、材質、色、ブランド名などを記入して提出します。なお、PIRの控えが返却されるので必ず保管してください。
主要な航空会社は、日本語向けの問い合わせ窓口があります。荷物の紛失から2~3日経っても連絡がない場合は、日本の問い合わせセンターに連絡をし、荷物探しのサポートを依頼しましょう。その際、前述のPIRの識別番号を尋ねられるので準備しておきましょう。加えて、手荷物についている識別タグも保管しておくと良いでしょう。
一般的に、航空会社への補償問い合わせ手荷物が届かなかったことが原因で、緊急に必要な物品(衛生用品、衣服など)を購入した場合、航空会社に対して購入代金の請求が可能です。
請求に関しては、航空会社の問い合わせセンターに連絡しましょう。また。近年はオンラインフォームから申請することが可能なので、ウェブサイトを確認しましょう。
なお、請求にあたっては、購入時の領収証が必要になるので保管しましょう。また、申請可能な期間が限られているので早めに連絡するとよいでしょう。
航空会社への問い合わせ
一定期間(一般的には72時間)経っても、荷物が見つからない場合、航空会社に賠償金の請求を行います。請求は、問い合わせ窓口またはオンラインフォームから行います。申請事項は、バックに含まれていた中身及びその料金となります。料金についてはその根拠を求められるので価格をチェックしてください。なお、賠償金額は上限額があるので注意しましょう。
保険会社への問い合わせ
皆様が海外旅行を付保している場合、または、クレジットカードに手荷物遅延/紛失の付保されている場合、当該保険会社より補償金を受け取ることができます。
まずは保険会社に問い合わせを行い、保険付保の有無を確認しましょう。補償の対象である場合は、必要な書類を確認し、準備を行いましょう。
海外旅行保険について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
いかがでしたか。荷物の遅延や紛失は、自身の注意の有無によらず、発生します。焦らずに、必要な手続きをするのが、結果的に被害を最小限に抑えるコツと言えるでしょう。