新型コロナウイルスの感染が拡大する前の2019年における日本人の海外渡航者は20,080,669名でした。対して、在外公館への邦人援護件数は、20,295件でした(出典:海外邦人援護統計)。発生率で換算すると約0.1%となり、少ないように見えますが、人数で考えると、およそ1,000人に1人が何かしらの救援を求めていることになります。
日本人が巻き込まれた犯罪被害の中で群を抜いて多いのが窃盗、強盗、詐欺による被害であり、被害件数の9割以上を占めています。少しの油断が命取りになる「窃盗」、甘い言葉や親切心につけこんでくる「詐欺」、武器を使った凶悪犯罪である「強盗」など、海外では、常に危険と隣り合わせという自覚を持ち、慎重に行動することが求められます。
そして、現地での行動と同じくらいに情報になるのが、渡航先の治安情報の収集です。自分が渡航するエリアの危険度はどの程度なのか。現在、どのような事象が発生しているか。それらの情報を収集する上で役立つのが外務省のホームページです。なかでも、たびレジは、外務省が運営する海外安心情報の配信サービスであり、多くの海外渡航者が登録しています。
この記事は、たびレジの特徴や登録方法を紹介します。
たびレジとは、外務省が提供する海外安全情報の配信サービスです。メールアドレスや、配信期限・渡航地域を登録すると、現地の大使館や領事館から、事件や事故の情報、事前の注意喚起が配信されます。
日本国外にある大使館や領事館では、大使館・領事館のあるエリアで発生した事件や事故の情報、事前の注意喚起が日本語でメールで配信されます。また、昨今は、感染防止のための移動制限や活動制限情報も配信されています。
なお、たびレジの特徴については、外務省が動画を公開しています。
ここではたびレジへの登録から海外渡航予定の入力方法について解説します。
たびレジにアクセスし、「新規利用者登録をする」を選択します。
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html
たびレジに登録するメールアドレスを入力します。
登録したメールアドレス宛に、たびレジから「外務省海外旅行登録「たびレジ」【登録手続の御案内】」というタイトルのメールが届くので、メール内にあるURLをクリックします。
クリックしたURLのページにてパスワードを設定すれば登録完了です。
旅行の予定がある方は、「旅行予定入力へ」をクリックしましょう。
旅行予定の画面が表示されるので、渡航先や渡航期間等を入力します。なお、一回の入力で複数国登録することも可能です。
最後に旅行者情報を入力しましょう。入力が求められるのは、氏名・生年月日、携帯電話等です。なお、携帯電話を携行しない場合は、チェックを入れましょう。
最後に確認画面が表示されるので、内容に誤りがないか確認し、「登録する」をクリックすれば、入力完了となります。
出張管理システムの中には、たびレジと連携している場合もあります。例えば、BORDERは、出張の期間中、対象エリアに発信された外務省からの最新海外安全情報を、出張者宛てに自動でメール配信する機能を提供しています。また、管理者は出張者に配信された海外安全情報を一覧で確認することが可能です。
こうした機能を活用することで、たびレジへの登録漏れを防ぐことが可能です。
いかがでしたでしょうか。異常気象や国際紛争リスクが高まる現在、出張者の安全管理は企業にとって欠かせない機能といえます。たびレジへの登録はもちろん、出張者への海外における安全への意識改革を進めていきましょう。
【海外出張手配のいろは/出張編】海外出張の必需品とあると便利な持ち物