出張で飛行機を使う際、ANA・JALの大手の航空会社を選ぶことが多いですか?
「コストカットしたい!」と思っても出張でLCCを利用することに対して、ハードルを感じる方もいるでしょう。今回はLCCの特徴をおさらいして、出張でLCCを利用する際の対策をご紹介します。
LCCとは「Low Cost Carrier(ローコストキャリア)」の略です。日本では「格安航空会社」と呼ぶこともあります。ANA・JALの既存の航空会社「Full Service Carrier(フルサービスキャリア)」とは異なり、航空券の価格が安いことが最大の特徴です。
LCCの特徴は安価な航空券、座席指定が有料、機内サービス(食事・ドリンクなど)が有料、フライト変更などに発生する厳格なチャージルール、座席幅が狭い、受託手荷物が1個目から有料などがあげられます。日本のLCCは以下の航空会社です。
・ZIP AIR (※海外路線のみ)
ANA・JALの2社とLCCの間に位置する航空会社があります。ミドルに位置する航空会社はLCCと間違われやすいですが、LCCとは異なり預け荷物や機内サービスが無料です。また、地方に本拠地を置き、地域に根付いた航空会社が多いです。ミドルに位置する航空会社は以下です。
・エアドゥ
ミドルに位置する航空会社について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
LCCを利用する最大のメリットは「安さ」です。ANA・JALの2社や新幹線と比べて運賃が安いです。出張が多い東京-福岡で比較してみましょう。
<比較>出発20日前に予約した場合の片道金額 ※2022/12現在
・ピーチ:5,500円前後
・新幹線:23,000円前後
・ANA :25,000円前後
購入時期や利用時期によって値段の差はありますが、LCCは圧倒的な安さで利用することができます。
ANA・JALは国際線を販売する際、往復で利用することを前提として値段を決めています。そのため、片道だけを利用する場合、往復で利用する片道の料金より割高になります。反面、LCCは片道販売がベースとなるため、ANA・JALのように割高になりません。出張で行きがJAL、帰りがANAになど他社になることで高額になる場合は、片道だけLCCを利用する方法もあることを知っておくと良いかもしれません。
ANA・JALは機内の飲食類、エンターテインメントなどの機内サービスは無料です。しかし、LCCでは全てのサービスが有料になります。機内で快適に過ごす解決策として、手荷物検査場通過後の売店で飲み物や軽食を購入しておくことです。機内ではミネラルウォーター1本(350ml)でも200円前後します。機内での過ごし方を考えて、事前に購入しておきましょう。(※国内線は検査済みであれば通過前に購入した飲み物も持ち込みOKです。)
LCCの場合、スーツケースなどの預け荷物が1個目から有料です。また、どのLCCも重量規則に厳しく、少しでもオーバーしてしまうと追加料金が発生します。対策としては、第一に利用航空会社の預け荷物規程を確認することです。可能ならば、手荷物だけで済むように持ち物を少なくしましょう。出張先での滞在期間が長い場合は、ホテルのクリーニングサービスを利用すると良いでしょう。
長期出張に役立つクリーニングサービスとは。荷物を減らして身軽に出張しよう。
LCCは一般の航空会社の座席より、座席幅や足元の幅が狭いです。新幹線と比べるとさらに狭さを感じることがデメリットです。狭さを解決することは困難ですが、その窮屈さにストレスを感じないようにする対策として、すぐに立ち上がれる通路側に座ることをおすすめします。ただし、LCCは一般的に全席指定席で有料ですので注意しましょう。
基本的にLCCはチェックインカウンター、搭乗ゲートが空港の端にあります。それだけでなく、ボーディングブリッジが遠いところにあり、飛行場内をバスで移動してから搭乗するケースもあります。このように、飛行機に乗るまでの距離が長いことを事前に理解しておくことが必要です。
LCCはANA・JALに比べて、国内線や国際線の就航路線が少ないです。しかし、近年はLCCの需要が高まったことで就航路線が増加し国内の主要都市は網羅しています。国際線はコロナウイルスの関係で一時的に運航を停止している路線もありますが、路線数、発着数ともに少しずつ戻っています。
出張でLCCを利用することにハードルを感じる方は、ミドルに位置する航空会社の利用も視野に入れましょう。スターフライヤーやソラシドエアは国内出張で利用するビジネスマンが多いです。利用する航空会社を広げることで、移動がよりスムーズになるでしょう。